Oral Development
歯並びの乱れには、口呼吸や舌の使い方、飲み込み方などの「口まわりの機能的な問題」が背景にあることがあります。
さらに近年では、呼吸や舌の位置、食べ方などのお口の機能は、歯並びだけでなく、姿勢・睡眠・集中力・顎や顔の発達など、
全身の健やかな成長とも深く関わっていることがわかってきています。
そうした機能に目を向けながら、お子さまの口腔の正常な発達を促していく考え方を「口腔育成」といいます。
歯を動かすことだけに集中しても、歯並びが乱れた原因となる機能的な問題が残ると、治療の効果が安定しにくくなることがあります。
口腔育成は、歯並びという「結果」だけではなく、その背景にある「原因」にもアプローチすることで、将来的な健やかな成長につなげていく考え方です。
① 呼吸(鼻呼吸 vs 口呼吸)
鼻から呼吸することは、顎・歯列・顔面の正常な発育に関係しています。口呼吸が習慣化すると、舌の位置が低下し、上顎の発育に影響することがあります。
また、口が常に開いた状態では唇の閉じる力が弱まりやすく、口まわりの筋肉バランスが乱れやすくなります。
さらに、口呼吸は脳に酸素がしっかり行き届かないため、睡眠の質や集中力にも影響します。口腔育成では「正しい呼吸の仕方」を伝えることを大切にしています。
② 舌の安静位と舌機能
安静にしているとき、舌は上顎の天井(口蓋)に軽く触れた位置に置かれているのが理想的とされています。舌の位置が低い、または前歯に常に触れているような場合、歯列の形や顎の発育に影響することがあります。
舌は「食べる」「飲み込む」「話す」「呼吸する」など多くの機能に関わるため、正しい舌の位置や動きは、口腔機能の発達において重要です。
③ 嚥下(飲み込み方)
食べ物や唾液を飲み込む際に舌を前歯に押し当てる癖(舌突出癖)があると、前歯が前方に押し出されやすくなることがあります。
正しい嚥下パターンを獲得することは、歯並びの安定にも関わります。また、「好き嫌いがある」「よく噛まずに飲み込む」「丸飲みする」といった気になる習慣は、
口まわりの筋肉発達が影響していることもあるため、育成を促すことで改善する傾向になることがあります。
④ 口唇・頬・舌の筋肉バランス
歯列は内側(舌)と外側(唇・頬)の筋肉の力が均衡することで形が保たれています。どちらかに偏りがあると、歯列が変形方向に押されやすくなることがあります。
⑤ 咀嚼(噛み方)
片側だけで噛む、よく噛まずに飲み込むといった習慣は、顎の左右差や筋肉の偏りにつながることがあります。
食事のたびに繰り返されるため、積み重なると影響が出やすい領域です。
また、噛むことは単に「食べる」だけではなく、顎や顔の発達、舌や口唇の筋機能の発達にも関わっています。
しっかり噛む経験を重ねることで、口まわりの筋肉が適切に育ち、正しい飲み込みや鼻呼吸の獲得にもつながっていきます。
さらに、「好き嫌いが多い」「丸飲みしてしまう」「柔らかいものばかり好む」といった背景には、お口の機能発達が関係している場合もあります。
口腔育成では、食べられるようにするだけでなく、しっかり噛めるお口を育てることも大切にしています。
⑥ 姿勢と身体の使い方
姿勢とお口の機能には、深い関係があります。
舌の位置が低くなると、呼吸の通り道である「気道」が狭くなりやすくなることがあります。気道が狭くなることで呼吸がしづらくなり、口呼吸が増えたり、少しでも呼吸をしやすくするために頭が前に出るような姿勢になったりする場合があります。また、猫背などの姿勢はさらに呼吸を浅くし、お口まわりの機能にも影響を与えることがあります。その結果、睡眠の質や集中力、日中の疲れやすさなどにつながる場合もあります。
お子さまの成長発達は、「歯並び」だけで成り立っているわけではありません。食べる・呼吸する・眠る・姿勢を保つといった日常の機能が互いに関わり合いながら育っていきます。そのため口腔育成では、お口の中だけを見るのではなく、呼吸・気道・姿勢・身体の使い方まで含めて、お子さまの健やかな成長をサポートしていくことを大切にしています。
口腔育成は「歯並び」だけのためではありません
お口は「呼吸する」「食べる」「話す」といった、生きるために欠かせない機能を担っています。
そのため、お口の機能が未発達だったり、口呼吸が習慣化していたりすると、歯並びだけでなく、睡眠の質や姿勢、食事の取り方、集中しづらさなどに影響することがあります。
当院では、歯だけを見るのではなく、お子さまの成長発達全体を見ながらサポートすることを大切にしています。
「歯並びを整える」ことだけではなく、正しく呼吸し、しっかり食べ、よく眠り、健やかに成長できることを大切にしながら、お子さま一人ひとりに合わせた
サポートを行っています。
歯並びや口腔機能に問題を抱えるお子さまの評価において、「口腔機能発達不全症」という診断名が用いられることがあります。
口腔機能発達不全症は、「食べる機能」「話す機能」「その他の機能(呼吸を含む)」が年齢に応じた水準に達していない状態を指します。
2018年(平成30年)4月より公的医療保険の対象として設定されました。
参照: 日本歯科医学会「口腔機能発達不全症に関する基本的な考え方」令和6年3月改訂版
以下のような状態が複数あてはまる場合に診断されることがあります。
口腔機能発達不全症は歯科医院において評価・管理できます。診断の結果、保険診療の対象となることがあります(詳細は診察時にご確認ください)。
歯並びの乱れが気になる段階でも、口腔機能に問題がある場合は、そちらへのアプローチが必要になることがあります。
口腔育成と小児矯正は、別々の治療ではなく、互いに関連づけて考えるべきものです。
装置で歯を動かす際にも、背景にある口腔機能の問題が改善されていなければ、治療終了後に後戻りが起こりやすくなることがあります。
一方で、口腔機能が適切に整うことで、歯並びが自然な方向へ発育しやすくなる場合もあります。
RYO JIMBO DENTAL 名古屋駅前歯科・矯正歯科では、歯の並び方だけでなく、お子さまの口腔機能の状態も確認しながら、治療の方向性を検討しています。
お子さんのはじめての歯医者さんは、いつからがよいのでしょうか。
「歯が生えてから?」「虫歯ができてから?」
実は、妊娠中から歯科医院へ来ていただくことが、我が子への“はじめての歯科医院”になります。
赤ちゃんのお口の発達は、生まれる前から始まっています。妊娠中から、お口の正しい育て方、舌や呼吸の大切さ、授乳や抱っこのポイント、離乳食の進め方などを知っておくことで、生まれた後の「食べる」「呼吸する」「眠る」などの土台づくりにもつながっていきます。
また、妊娠中の体調が安定している時期に知識を得ておくことで、出産後の育児の不安を減らし、毎日の子育ての中で実践できることもたくさんあります。
「歯並び」は、生まれつきだけで決まるものではありません。呼吸・姿勢・舌の使い方・食べ方・睡眠など、毎日の“育ち”が大きく関わっています。
そしてその土台づくりは、赤ちゃんが生まれてからではなく、妊娠中から始まっています。
当院では、妊娠期〜乳幼児期〜学童期まで、お子さま一人ひとりの成長に合わせた口腔育成サポートを行っています。
「何をしたらいいかわからない」「うちの子は大丈夫かな」——そんな小さな不安でも大丈夫です。まずはお気軽にご相談ください。
口腔育成において当院が取り入れているアプローチの一つが、MFT(口腔筋機能療法:Oral Myofunctional Therapy)です。
MFTとは、舌・唇・頬など口まわりの筋肉の機能を整えるトレーニングです。
歯並びに影響を与えている筋肉のバランスの偏りや、口呼吸・舌癖・異常嚥下などの機能的な問題に対してアプローチします。
矯正装置で歯を動かしても、口まわりの筋肉のバランスが整っていない状態が続くと、治療後に後戻りが生じやすくなることがあります。
MFTはこうした後戻りのリスクを軽減し、矯正治療の効果を安定させることを目的の一つとしています。
トレーニングの内容はお子さまの状態に応じて個別に組み立てますが、一般的に以下のようなアプローチが含まれます。
舌の位置のトレーニング
(スポットポジション)
リラックス時に舌が正しい位置(上顎の口蓋に軽く触れた位置)に収まるよう意識を定着させます。舌の位置が低い状態(低位舌)は、歯列に側方からの力がかかりやすく、顎の発育にも影響することがあります。
正しい嚥下(飲み込み)パターンの習得
飲み込む際に舌を前歯に押し当てる癖(舌突出癖)を改善し、正しい嚥下動作を身につけるトレーニングを行います。
口唇閉鎖力・筋力トレーニング
口唇をしっかり閉じる力を高めるトレーニングを行います。口が常に開いている状態(口唇閉鎖不全)は口呼吸につながりやすく、歯列への影響もあります。
鼻呼吸の定着を促す指導
口呼吸の習慣がある場合、鼻呼吸への切り替えを促す指導を行います。呼吸の改善は、舌の安静位・唇の閉鎖・顎の発育に関係します。
咀嚼・姿勢の指導
食事の際に両側でよく噛む習慣、正しい姿勢の維持についての指導も行います。日常的に繰り返される動作が口腔機能に影響するため、生活習慣へのアドバイスも含みます。
MFTは、歯科医院での指導とご家庭でのホームトレーニングを組み合わせることで進めます。
当院では状態を確認しながらトレーニングを指導します。来院間隔は症例によって異なりますが、月に1回程度を目安としているケースが多いです。
ホームトレーニングは難しい器具を必要とせず、日常生活の中で継続できる内容が中心です。
保護者の方のサポートのもと、お子さまが習慣化できるよう段階的に進めます。
※上記の内容は一般的なMFTの流れを示したものです。当院での具体的な内容・流れは、診察・検査の結果に基づいてご案内します。
※口腔機能発達不全症と診断された場合、MFTに関連する管理・指導が保険診療の対象となることがあります。
A.
2018年(平成30年)4月に保険診療の対象として設定された病名で、口呼吸・咀嚼・嚥下・発音・舌の位置などに、年齢に応じた発達が見られない状態を指します(参照:日本歯科医学会「口腔機能発達不全症に関する基本的な考え方」令和6年3月改訂版)。診断の結果、保険診療の対象となることがあります。歯並びの問題と同時に、こうした機能面が気になる場合はご相談ください。
A.
鼻呼吸の意識づけ、食事中によく噛む習慣、正しい姿勢の維持などが、口腔機能の発達に関わるとされています。ただし、機能的な問題が疑われる場合は、日常的な取り組みだけでなく、歯科での評価をあわせて受けることをおすすめします。
名古屋駅徒歩5分のRYO JIMBO DENTAL 名古屋駅前
歯科・矯正歯科では、
お子さまの口呼吸や
舌の位置、飲み込み方、噛み方、姿勢など、
お口の機能と成長に関するご相談に対応しています。
口腔育成は、歯並びだけを見るものではありません。
呼吸する・食べる・飲み込む・話すといった機能の
発達を確認し、
お子さま一人ひとりの成長段階や
お口の状態に合わせて、
必要なサポートを考える
ことが大切です。
当院では、妊娠期から乳幼児期、学童期までの成長を
見据え、
必要に応じてMFT(口腔筋機能療法)や、
ご家庭で取り組めるトレーニング、
食べ方・姿勢など
の生活習慣についてご案内しています。
「いつも口がぽかんと開いている」
「口呼吸や舌の癖が気になる」
「よく噛まずに飲み込んでいる」
「発音や食べ方が気になる」
「何歳から相談すればよいかわからない」
そのような方は、まずはご相談ください。
現在のお口の機能や発達の状態を確認したうえで、
必要な対応や経過観察についてご説明します。
ご予約は、お電話またはネット予約から
お進みください。
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