歯ぎしりや食いしばりなどを改善する「ボトックス治療」
ボトックス治療は、咬筋にボトックスを注射して筋力を緩め、さまざまな症状を改善する治療法です。ボトックス治療と聞くと、美容クリニックで受けられる施術メニューというイメージを抱いている方もいるでしょう。しかし歯科医院でも、さまざまな症状を改善するためにボトックス治療を行います。
美容クリニックの治療の目的は、主に小顔効果やフェイスラインの改善です。一方で歯科医院におけるボトックス治療は、口腔内の状態の改善をはじめ、全身症状の改善にもつながるケースがあります。
またボトックス治療の効果は3か月〜6か月ほどなので、定期的に治療を受けることが大切です。注入後は1週間ほどで効果が出はじめ、1か月後には咬筋の発達が落ち着いていきます。
歯科におけるボトックス治療は、口腔内のさまざまなトラブルや全身症状の改善が期待できます。ここでは、歯科のボトックス治療の主な効果を4つ紹介します。
それぞれ詳しく解説します。
ボトックス治療をすると、歯ぎしりや食いしばりの改善が期待できます。
ボトックスを咬筋に注入することで、筋力や緊張が緩み、歯ぎしりや食いしばりの改善につながるケースがあります。
そもそも歯ぎしりは、グラインディング・クレンチング・タッピングの3種類に分けられます。
上下の歯を強く噛んだ状態で擦り合わせる行為です。
歯に直接ダメージを与え、歯がすり減って平らになってしまう恐れがあります。
音のしない歯ぎしりをする方もいるので、自覚症状が現れにくいです。
上下の歯を強く噛み締める行為です。
グラインディングのように歯を横に擦り合わせることはないですが、音が出ないので自覚症状がほとんどありません。
上下の歯を小刻みにカチカチと噛み合わせる行為です。
基本的に睡眠時に行うことが多いですが、昼夜問わずにタッピングしてしまう方もいます。
また歯ぎしりの症状が進行すると、歯周病が悪化する原因にもつながります。
その他、顎の筋肉の疲労から肩や首のコリなど、全身症状が現れる恐れもあるので注意しましょう。
ボトックス治療は、顎関節へのダメージや負担を緩和するので、顎関節症の緩和にもつながります。
顎関節症になる原因はいくつかありますが、その中でも主な原因は以下のとおりです。
原因は1つだけとは限らず、複数の原因が絡んでいる恐れがあります。
また、マウスピースで顎関節症の改善を試みることもできますが、マウスピースの装着時に違和感がある方や定期的なメンテナンスが手間に感じる方もいるでしょう。
そのような方には、ボトックス治療がおすすめです。
ボトックス治療は、オトガイの改善効果も期待できます。
オトガイとは、顎先にできた梅干しのようなしわのことです。
オトガイ筋の発達や緊張により、顎先に力が入るとしわができやすくなります。
オトガイを改善できれば、オトガイ筋を緩めツルッとした肌触りとなるでしょう。
上記3つの他にも、ボトックス治療を行うことで肩こりや頭痛などの口腔内以外の症状の改善が期待できます。
噛み締めが強いことが原因で起こる肩こりや頭痛の改善、詰め物や被せ物が外れることの防止、小顔効果なども期待できます。
ボトックス(ボツリヌス)治療で改善可能な歯ぎしりや食いしばり
ボトックス治療の主な効果は、歯ぎしりや食いしばりの改善です。歯ぎしりや食いしばりを改善することで、肩こりや頭痛などの全身症状の改善にもつながります。
ここでは、歯ぎしりや食いしばりの症状を口腔内・口周り・全身の3つのチェックリストに分けて紹介します。
口腔内の症状のチェックリストは、以下のとおりです。
歯ぎしりや食いしばりは初期症状に気付きにくく、歯肉の出血や歯周病の進行などがきっかけで歯ぎしりや食いしばりの症状に気付くケースがあります。
歯科検診で発見できる場合もあるので、定期的な歯科医院の受診がおすすめです。
口周りの症状のチェックリストは、以下のとおりです。
特にエラが張っている場合は、歯ぎしりや食いしばりを行う頻度が多く、咬筋が発達しすぎている恐れがあります。
全身症状のチェックリストは、以下のとおりです。
歯ぎしりや食いしばりをする癖がある方は、咬筋の使い過ぎによる疲れから、頭痛や肩こりの症状が現れる恐れがあります。
さらに頭痛や肩こりなどの不快な症状が原因で、寝不足につながる恐れもあるでしょう。
ボトックス(ボツリヌス)治療の前に確認しておきたい
歯ぎしりや食いしばりの原因
歯ぎしりや食いしばりは、ボトックス治療で確実に改善できるとは限りません。そのため、まずは歯ぎしりや食いしばりの原因を見つけることが大切です。
ここでは、歯ぎしりや食いしばりの主な原因を3つ紹介します。
歯ぎしりや食いしばりの原因の一つに、精神的ストレスや不安が挙げられます。
引っ越しや入学、転職などの環境の変化、大きなストレスが原因で歯ぎしりや食いしばりが起こるケースがあります。
不安を抱えている方にとって、睡眠中に歯ぎしりや食いしばりをすることで、ストレスを解消していると考えられます。
もし精神的ストレスや不安が原因なら、ストレスをコントロールすることが大切です。
ボトックス治療とともに、リラックスする方法を見つけましょう。
歯並びの悪さが原因で、歯ぎしりや食いしばりを引き起こしているケースがあります。
歯の噛み合わせが悪い場合、歯ぎしりが起こりやすく、歯へのダメージも大きいです。
歯が1本だけ高くなっているだけでも、他の歯と強く接触して歯ぎしりによる負担も大きくなる恐れがあります。
また詰め物の高さが原因で、歯ぎしりをしてしまうケースもあります。
歯の治療後に歯ぎしりをするようになったら、詰め物や被せ物が原因と考えられるので、治療をしてもらった歯科医院で診てもらうといいでしょう。
歯ぎしりや食いしばりの原因は、奥歯で噛み締める癖があることです。
食事のときに奥歯ばかりを使用すると、筋肉が常に緊張してしまい食いしばる癖がついてしまいます。
柔らかいものばかり食べている場合も、前歯で食材を噛み切る必要がなくなるので、奥歯で噛み締める癖がついてしまう原因につながります。
ボトックス(ボツリヌス)治療を安心して受けていただくために
ボトックス治療を受けたあとは、副作用や治療後の過ごし方を把握しておく必要があります。歯科におけるボトックス治療を受ける前に、どのようなリスクや注意点があるのか確認しておきましょう。
ここでは、歯科のボトックス治療の注意点を4つ紹介します。
ボトックス治療では、内出血が生じる可能性があります。
治療時はできるだけ傷跡が残らないように極細の針を用いますが、まれに内出血が生じてしまうケースがあります。
腫れや痛みが長期間続く場合には、アレルギー反応を起こしている恐れがあるので、違和感を覚えた際には歯科医院に相談しましょう。
また治療後の内出血は、2週間ほどで消えることが多いです。
内出血が気になる方は、ファンデーションやコンシーラーで隠すといいでしょう。
ボトックス治療後は、口周りに違和感を覚えるケースがあります。
咬筋やオトガイ筋などの表情筋にボトックスを注入した場合、表情がいつもと違って見えることがあります。
そのため自分だけではなく、他の人から見ても口元に違和感を覚える恐れがあるのです。
またボトックス注入により筋力が緩むので、食べ物を噛みにくい、口を開けづらいなどの症状が見られることもあるでしょう。
ボトックス治療後は、過度な運動や飲酒は控えましょう。
ボトックスは熱に弱いため、過度な運動や飲酒などの体温が上がる行為は避けるべきです。
またサウナや治療箇所のマッサージも、血流を促して体温を上げてしまうので避けましょう。
step 1 無料カウンセリング
ボトックス(ボツリヌス)治療に入る前に、まずは無料カウンセリングを行なって、お口の状態やお悩みについてお聞きします。
トリートメントコーディネーターによる専門的なカウンセリングですので、ボトックス治療はもちろん、さまざまな歯の悩みについてお話しください。
カウンセリングを行う診療室はすべて完全個室。
プライバシーをしっかり守りますので、気軽にご相談できます。
無料カウンセリングはご来院またはメールにて承っておりますが、事前にメールでお口や歯、ボトックス(ボツリヌス)治療に関するご相談をいただくことも可能です。
まずは気兼ねなくカウンセリングをご利用ください。
医療法人RJDでは、展開する各医院でボトックス(ボツリヌス)治療をご提供しています。
お近くの医院まで、お気軽にお問い合わせください。
当院(名古屋)でのボトックス治療をご希望の方はこちら
新瑞橋院でのボトックス治療をご希望の方はこちら
四日市院でのボトックス治療をご希望の方はこちら
step 2 検査・診察
お口や歯の状態などを確認し、ボトックス(ボツリヌス)治療が安全に行えるかどうかを判断します。
必要に応じて、歯周病や虫歯の有無を調べるため問診、レントゲン撮影、CT検査なども実施。
治療前に入念な検査を行うことで、安全なボトックス(ボツリヌス)治療が行えるように、口腔内を清潔な状態にします。
step 3 治療計画・説明
カウンセリングと診察のあと、検査結果をしっかりとお伝えします。
ボトックスを注入してもいいと判断できた場合、治療の流れやリスクについてご説明いたします。
対話を大切にして、患者さまが安心して受けていただける治療法をご提案いたします。
step 4 治療のご検討
治療計画やご説明内容を聞いていただいたうえで、ボトックス(ボツリヌス)治療を行うかどうかをご検討ください。
step 5 ボトックス治療開始
治療計画に沿ってボトックス(ボツリヌス)治療を開始します。
治療室はすべて完全個室でプライバシーをしっかり守るため、治療に専念していただけます。
ボトックス治療の所要時間は、5分〜10分程度です。
step 6 定期検診とアフターケア
ボトックス治療を終えたら、身支度をしてすぐ帰宅できます。
治療後の検診は、7日〜14日後に行うケースがほとんどです。
万が一、治療箇所に違和感がある場合や、痛みや腫れが長引く場合は、早めにご相談ください。
ボトックス(ボツリヌス)治療後はアフターケアを丁寧に行い、患者様の口腔状態を把握したうえで、必要であればボトックス以外の治療も行います。
ボトックスの効果が継続するよう、一人ひとりに合ったご提案をしますのでご安心ください。
当院では患者様の状態に適したボトックス治療法をご提案いたします。
保険適用外の自由診療は、治療費だけでなく患者様にご納得いただけることが大切です。
おひとりおひとりに適したボトックスの治療法をご提案しますので、ぜひご相談ください。
施術名 | 施術内容 | 費用(税抜) | 費用(税込) |
---|---|---|---|
ボトックス | 片側 | ¥16,000 | ¥17,600 |
ボトックス | 片側 ※平日16時までのご予約 | ¥14,400 | ¥15,840 |
ボトックス | 両側 | ¥30,000 | ¥33,000 |
ボトックス | 両側 ※平日16時までのご予約 | ¥27,000 | ¥29,700 |
施術名 | 施術内容 | 費用(税抜) | 費用(税込) |
---|---|---|---|
ヒアルロン酸とボトックスのセット割 | ボトックス(両側)+ヒアルロン酸(1cc)+デュアルホワイトニング | ¥95,000 | ¥104,500 |
ヒアルロン酸とボトックスのセット割 | ボトックス(両側)+ヒアルロン酸(1cc)+デュアルホワイトニング ※平日16時までのご予約 | ¥85,000 | ¥93,500 |
ヒアルロン酸とボトックスのセット割 | ボトックス(両側)+ヒアルロン酸(1cc) | ¥52,000 | ¥57,200 |
ヒアルロン酸とボトックスのセット割 | ボトックス(両側)+ヒアルロン酸(1cc) ※平日16時までのご予約 | ¥47,000 | ¥51,700 |
各種クレジットカードがご利用いただけます
現金のほか、VISAカード・マスターカード・アメリカンエクスプレスなどの各種クレジットカード、PayPayでのお支払いに対応しております。ご利用の方はお気軽にお申し出ください。
※当院では保険診療もクレジットカードやPayPayでお支払いいただけます。
歯科のエラボトックス治療におけるよくある質問
歯科におけるボトックス治療を受ける際は、現在抱えている疑問を事前に解決してください。不安を取り除くためにも、ボトックス治療についてわからないことがあれば解消しておきましょう。
ここでは、歯科のボトックス治療におけるよくある質問を3つ紹介します。
A:チクッとした痛みが伴いますが、ほとんどの方が我慢できる程度です。
注入時の痛みを軽減するために、表面麻酔を利用できるところがあります。痛みに弱い方は、表面麻酔を取り扱っている歯科医院の受診をおすすめします。当院でも痛みを抑えたボトックス治療を提供していますので気軽にご相談ください。
A:ボトックス治療の効果は、通常3日〜1週間ほどで現れます。
ただし個人差があるので、1週間以上たってから効果が現れるケースもあります。またボトックスの持続期間は、3か月〜6か月ほどです。効果を持続するには、定期的にボトックス治療を受ける必要があります。
A:ボトックス治療の費用は、1回につき3万円~5万円ほどが相場です。
ただし、注入するボトックスの量や注入箇所によって費用が変動します。想定よりも費用が高くかかってしまうケースに備えて、相場よりも多めに準備することがおすすめです。また、カウンセリングで費用が確定してからでも治療を受けられます。