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医療法人RJD RYO JIMBO DENTAL 名古屋駅前院

【歯科医師が解説】誤嚥性肺炎の予防に効果的な口腔ケアの重要性

【歯科医師が解説】誤嚥性肺炎の予防に効果的な口腔ケアの重要性

【歯科医師が解説】誤嚥性肺炎の予防に効果的な口腔ケアの重要性

皆さんこんにちは。
名古屋駅(名駅)から徒歩5分の歯医者「RYO JIMBO DENTAL」の歯科医師・小牧 令典です。

未だに猛威を奮っている新型コロナウイルス(COVID-19)により、普段の会話の中でも肺炎という言葉を耳にする機会が増えてきました。
今回は、歯科医師として「口と肺炎の関係」についてお話ししたいと思います。

日本人の死因と誤嚥性肺炎

厚生労働省の人口動態統計をみると、日本の肺炎死者数は年間約10万人。
2019年の死因の構成割合でみると、肺炎の死因順位は5位です。

2016年まで肺炎は悪性新生物、心疾患に続いて死因順位が3位であったため、割合としては減少しています。
しかし、実は死因としての肺炎の割合が減ったわけではありません。
厚生労働省が肺炎のなかでも「誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)」というものに着目して、別に集計をしているためです。

肺炎で亡くなる方のほとんどは65歳以上の高齢者です。
そして、誤嚥性肺炎によって亡くなる方の割合は、高齢者の肺炎患者のうち60歳で約50%、70歳以上では約70%以上、90歳以上では95%近くにものぼると言われています。

誤嚥とは?誤嚥性肺炎の原因

実はこの誤嚥性肺炎というものが、口の中の環境にかなり影響を受けるのです。

食べ物や唾液は、口から喉、食道を経て胃に送り込まれます。
そして、食べ物などが何らかの理由で、誤って気管に入ってしまう状態を「誤嚥(ごえん)」と呼びます。

口の中には虫歯や歯周病の原因となる細菌が600種類以上いて、「歯垢(プラーク)」1mg中に約1億もの細菌がいます。
当然、毎日の歯磨きがうまくできておらず口腔ケアが不十分だと、それらの細菌は増加するでしょう。
誤嚥性肺炎は、まさにこれらの細菌を誤嚥することによって引き起こされるのです。

誤嚥を生む嚥下のメカニズム

食べ物を口の中で噛んで喉に送り込み、飲み込みの反射が起きて気管の入り口が閉じることによって、食道に送り込まれる。
この一連の動作を「嚥下(えんげ)」と言いますが、この動作の中のどのタイミングで誤嚥するかで下記の3種類に分けられます。

3種の誤嚥

  • 「嚥下前誤嚥」
  • 「嚥下中誤嚥」
  • 「嚥下後誤嚥」

嚥下前誤嚥とは、飲み込みの反射の遅れや反射が起きないことにより、食べ物や飲み物が気管に落ちて入ってしまうことを指します。

嚥下中誤嚥とは、飲み込みの反射のタイミングは合っているものの、気管の入り口を閉じる力が弱いため、食べ物が押し込まれてしまい、食べ物や飲み物が気管に入ってしまうことです。

嚥下後誤嚥とは、飲み込む力が弱いため喉に食べ物が残り、食道の入り口から食べ物や飲み物が溢れて気管に入ってしまうことを言います。

喉頭流入とは

また、誤嚥に近い状況として、「喉頭流入(こうとうりゅうにゅう)」があります。
喉頭流入とは、食べ物が喉の方に流れ込むものの、気管の入り口である声門より上に留まり、気管に入らない状態です。

加齢だけでも神経伝達物質の減少で咳や飲み込みの反射低下が起こります。

本来は、食事中にそれほど意識せず食べ物は咀嚼されて喉に送り込まれ、飲み込んでいます。
しかし、飲み込みの反射が低下すると、食べ物を飲み込む行為は、意識しないとできなくなります。

また、全部飲み込んだつもりでも食べ物の一部が喉に残って、息を吸い込んだ時に食べ物も吸い込まれて誤嚥を引き起こします。
つまり、加齢や筋力低下によって嚥下の動作のいずれでも破綻すれば、先ほど分類した3つのタイミングのどこかで誤嚥が生じるのです。

睡眠中の誤嚥について

ここまで読んで、心当たりがない、関係ない、まだまだ先の話だと思うかもしれません。
しかし、実は私たちは誰しも就寝中に無意識に誤嚥してしまっているのです。

本来は、異物が気道に入りそうになると無意識に咳が出て、気道に入らないよう防御します。
ですが、寝ている間に少量の唾液や胃液などが気管に迷入して起こる不顕性の誤嚥は、本人も自覚がありません。
そのため、誤嚥性肺炎は繰り返し発症することが多いのです。

健康で口の中が清潔であれば、多少誤嚥しても自身の免疫力でカバーすることが可能です。

稀に20代や30代で健康な方でも、口の中が汚れていると免疫力でカバーできないことがあります。
そのため、体力が落ちてくる高齢者は「誤嚥性肺炎」の発症リスクも必然的に高まると言えるでしょう。

誤嚥性肺炎の予防法

記事の冒頭でもお話しした通り、誤嚥性肺炎は命にかかわるケースも少なくありません。
そして、誤嚥そのものは治すことは難しいものですので、誤嚥性肺炎を発症するリスクを抑えるための予防が重要です。

誤嚥性肺炎のリスクを抑えるには、バランスの良い食事を3食よく噛んで食べることで加齢による機能の低下を防ぎ、毎日の歯磨きによって細菌や食べかすを減らし、口の中を清潔に保つことが効果的な予防法となります。

また、歯磨きだけでは自然に溜まった歯垢をきれいに取り除くのは困難です。
歯垢の付き方は人によっても違いがありますので、定期的に歯科医院でメンテナンスを行い、歯周炎の予防をすることも清潔な口を維持するのに必要不可欠です。

定期的に口腔内のメンテナンスを行うことで、飲み込む力や口の中の機能、状態を清潔に維持し、誤嚥性肺炎だけでなく口からの細菌感染まで予防することができるでしょう。

口の中や歯のお悩みをお持ちの方や、メンテナンスについて関心がある方は、ぜひ当院まで気軽にお問い合わせください。

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【本記事の監修者】

歯科医師 小牧令典

歯科医師

小牧 令典

専門

一般歯科口腔外科

保持資格

歯科医師免許

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【医院情報】

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0120-960-013
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【本記事の監修】

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